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領護(りょうご)です。
LINE Notifyが2025年3月31日でサービス終了となり、「LINEにメッセージ通知を送る方法がなくなるのでは?」とお困りの方も多いのではないでしょうか。
今回は、LINE Notifyの代替手段として活用できる「LINE Messaging API」を使って、LINEにメッセージ通知を送信する方法をご紹介します!
実行環境
Docker Desktop:4.40.0
Python:3.12.8
line-bot-sdk:3.14.5
LINE Messaging APIとは
LINE Messaging APIとは、LINEが提供する公式APIで、LINEアカウントを通じてユーザーと双方向のやり取りができる仕組みのことです。
このAPIを活用することで、特定のユーザーとLINEのトーク画面を使ってメッセージを送受信したり、外部サービスと連携したLINEアカウントを開発したりできます。
今回は、このAPIを利用して、自分専用の「メッセージ通知用LINE公式アカウント」を作成し、そこから通知を受け取る仕組みを構築します。
注意!
LINE Notifyは完全無料でしたが、LINE Messaging APIは送信メッセージ数が月200通を超えると有料になります。
とはいえ、ちょっとしたシステム通知や個人用アラートなど、軽い用途であれば無料枠内で十分利用可能だと思います。

料金の詳細はこちらをご参照ください
LINE公式アカウントの料金プランを見る
LINE公式アカウントを作成
まずは自分専用のLINE公式アカウントを作成します。
このアカウントは、メッセージの送信に使用するもので、無料で作成できます。

LINE公式アカウント作成ページに遷移して、「LINE公式アカウントをはじめる」をクリック

「LINEアカウントで登録」もしくは「メールアドレスで登録」をクリック
「LINEアカウントで登録」の方が簡単なのでおすすめです。

場合によってはSMS認証が求められることがありますので、その際は認証を行ってください。

LINE公式アカウントの作成に必要な情報を入力
手順に沿って進むとLINE公式アカウントが作成できます。

アカウントリストに作成したアカウントが表示されていれば、LINE公式アカウントの作成は完了です。
LINE Developersに登録
次に、「アクセストークン」と「ユーザーID」を取得するため、LINE Developersにアカウントを登録します。
この2つの情報は、LINE通知を送信するプログラムを作成する際に必要となるため、必ず控えておいてください。

作成したLINE公式アカウントをクリック

画面右上の「設定」をクリック

設定メニュー内の「Messaging API」をクリック
「Messaging APIを利用する」をクリック

利用を開始すると、Messaging APIのステータス情報が表示されるようになります。
続いて、「その他の設定はLINE Developersから行えます。」という文面の「LINE Developers」リンクをクリック

LINE Developersのページに遷移した後、画面右上の「コンソール」をクリック
※「コンソール」が表示されない場合は、再度ログインを試みてください。

開発者情報を登録する際に、「名前」と「メールアドレス」を入力し、「同意する」をクリック

入力内容を確認後、「OK」をクリック

プライバシーポリシーと利用規約の入力画面が表示されますが、今回は自分のみで使用するため、何も入力せずそのまま「OK」をクリック

プロバイダー名を入力し、「同意する」をクリック
プロバイダー名とは、公式LINEを友達追加する際に表示されるサービス提供者名です。
今回は自分のLINEとしかやり取りしないため、何でも構いません。
詳しくはこちら:LINE Developers コンソール

入力内容を確認後、「OK」をクリック

プロバイダーの項目に、先ほど作成したプロバイダーアカウントが表示されれば、LINE Developersのアカウント登録は完了です。
次に、「アクセストークン」と「ユーザーID」を取得します。
アクセストークンの取得

先ほど作成したプロバイダーアカウントをクリック

チャネル設定から、LINE Developersに登録したアカウントをクリック

「Messaging API設定」メニューをクリック
QRコードが表示されるので、LINEの「QRコードから友達追加機能」を使用して友達追加をしてください。

下にスクロールして、チャネルアクセストークンの「発行」をクリックしてトークンを発行します。

トークン発行完了後、コピーボタンをクリックしてトークンをコピーし、控えておきます。
開発者のユーザーIDの取得
続いて、ユーザーIDを取得します。

「チャネル基本設定」メニューをクリック

「あなたのユーザーID(Uから始まる文字列)」をクリックしてユーザーIDをコピーし、控えておきます。
あなたのユーザーIDが表示されていない場合
LINEの連携設定を行うことで表示されます。

LINE公式アカウントの管理画面ページから、右上のユーザーアイコンをクリックし、「設定」をクリック
注意!
LINE Developersの管理画面ではなく、最初に作成した公式アカウントの管理画面ページです。

LINEに未連携となっている右側のリンクアイコンをクリックして、LINE連携設定を行ってください。
設定完了後、あなたのユーザーIDが表示されます。
連携設定はいつでも解除することができます。
以上でトークンとユーザーIDの取得が完了しました。
次は、LINEにメッセージを通知するプログラムを作成していきます。
フォルダ構成
sample_python/
├── .env # 環境変数ファイル
├── .gitignore # Gitで無視するファイルの設定
├── docker-compose.yml # Docker Compose設定ファイル
├── Dockerfile # Dockerイメージビルド用ファイル
├── main.py # メインスクリプト
└── requirements.txt # Pythonパッケージライブラリファイル
今回の解説では、上記のフォルダ構成を使用します。
主に使用するファイルは、requirements.txt、main.pyの2つです。
プログラムの作成
pip install line-bot-sdk
LINE Messaging APIをPythonで利用するために、上記のライブラリをインストールします。
from linebot import LineBotApi
from linebot.models import TextSendMessage
# LINEのアクセストークンを設定
LINE_ACCESS_TOKEN = "ここにアクセストークンを入力します"
# 送信先のユーザーIDを設定
USER_ID = "ここにユーザーIDを入力します"
# LINEにメッセージを通知
def notify_to_line_message():
# 送信メッセージの設定
messages = "ここに通知したいメッセージを入力します"
# LineBotApiのインスタンスを作成
line_bot_api = LineBotApi(LINE_ACCESS_TOKEN)
# メッセージの送信
messages = TextSendMessage(text=messages)
line_bot_api.push_message(USER_ID, messages=messages)
if __name__ == "__main__":
notify_to_line_message()
LINEに通知するための全体のプログラムになります。
各部分を1つずつ詳しく説明しますね。
from linebot import LineBotApi
from linebot.models import TextSendMessage
必要なライブラリをインポートしています。
# LINEのアクセストークンを設定
LINE_ACCESS_TOKEN = "ここにアクセストークンを入力します"
# 送信先のユーザーIDを設定
USER_ID = "ここにユーザーIDを入力します"
先ほど控えておいた「トークン」と「ユーザーID」を各項目に置き換えてください。
トークン:「ここにアクセストークンを入力します」部分に入力
ユーザーID:「ここにユーザーIDを入力します」部分に入力
# LINEにメッセージを通知
def notify_to_line_message():
# 送信メッセージの設定
messages = "ここに通知したいメッセージを入力します"
# LineBotApiのインスタンスを作成
line_bot_api = LineBotApi(LINE_ACCESS_TOKEN)
# メッセージの送信
messages = TextSendMessage(text=messages)
line_bot_api.push_message(USER_ID, messages=messages)
LINEにメッセージを送信する主要なプログラムです。
「ここに通知したいメッセージを入力します」部分に送信したいメッセージを入力します。
この関数を通知を送りたい処理の間に追加しておけば、処理が実行されたタイミングで通知が届きます。
動作テスト

このようにメッセージが届きます!
最後に
LINE Notifyの代替としてLINE Messaging APIでLINEメッセージを送信する方法を解説しました。
何かトラブルが起こった時にLINEに通知したい、またはLINE Notifyの代替として活用したい場合に是非使ってみてください!
参考にさせて頂いたサイト様
https://poster.ooo/howto/check-access-token/
https://www.lycbiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/account-settings_messaging_api/
https://libertytree-seek.com/contents/technology/5373/
https://note.com/python_lab/n/n1a9507c2bcf2
https://www.lycbiz.com/jp/service/line-official-account/plan/
https://developers.line.biz/ja/docs/line-developers-console/overview/#creating-a-provider